障がい者の年収実態と向き合う!障がい別の年収や課題について
コラム|求職者様向け
2025/05/13
障がいを持つ方々の年収は、障がいの種類や働き方によって差があり、企業側にも理解すべき課題があります。この記事では、障がい別の年収実態、障がい者雇用における課題、年収向上のための対策について解説します。
【この記事の目次】
障がい者の年収実態と向き合う!障がい別の年収や課題について

説明
障がいを持つ方々の年収は、障がいの種類によって大きく異なり、就労機会や雇用形態、労働時間、従事する職種の違いなどが収入に影響しています。企業には「障がい者雇用促進法」に基づいた対応が求められており、障がい者雇用を進めるうえでは、年収の実態や背景にある課題を正しく理解することが重要です。
障がい者雇用における課題としては、企業と障がい者本人との認識のズレ、希望年収と実際の収入とのギャップ、適切な業務設計や評価基準の難しさなどが挙げられます。また、安定した収入につなげるためには、職場でのサポート体制の強化や、個々の能力を活かせる配置、スキルアップ支援なども欠かせません。
障がい者の年収の現状は?

一般的に障がいを持つ方々の年収は通常の従業員に比べて低いとされています。ここでは、その実態と併せて、賃金が安い理由について見ていきましょう。
平均年収と障がいの種類別の収入差
厚生労働省による「令和5年度障害者雇用実態調査」の結果をもとに、障がいの種類別に平均年収(1ヶ月の給与×12)を計算すると次のとおりとなります。
障がいの種類別に平均年収
身体障がい者:
282万円
知的障がい者:
164.4万円
精神障がい者:
178.8万円
発達障がい者:
156万円

参考:令和5年度障害者雇用実態調査
これらの数値は、障がいの種類に応じた就労機会や職種、労働時間、雇用形態の差に基づいています。日本の給与所得者の平均年収は458万円であることから、全体的に見ても障がいを持つ方の平均年収は低いことがわかるでしょう。
障がい者雇用の賃金が安い理由
障がい者雇用における賃金が一般的に低い主な理由は、労働時間の短さ、非正規雇用の高い割合、職種や業務内容の限定性などにあります。こちらも「令和5年度障がい者雇用実態調査」の結果をもとに簡単に解説します。

障がいを持つ方の正社員の比率は、身体障がい者が59.3%、知的障がい者が20.3%、精神障がい者が32.7%、発達障がい者が36.6%です。正社員以外の雇用形態である方が多く、結果として賃金が低くなる一因と考えられます。
週所定労働時間に関しては、身体障がい者の75.1%、知的障がい者の64.2%、精神障がい者の56.2%、発達障がい者の60.7%が通常(週30時間以上)労働していると報告されています。これらのデータは、障がいを持つ方のなかには短時間労働者もいることを示しており、これも賃金が低くなる理由の一つです。
最も多い職業を見ると、身体障がい者では事務的職業が26.3%、知的障がい者ではサービスの職業が23.2%、精神障がい者では事務的職業が29.2%、発達障がい者ではサービスの職業が27.1%となっています。これは、障がいの種類に応じて職種や業務内容が限定される傾向があることを示しており、給与の上昇が見込みにくい職種に偏りやすいことを示唆しているといえるでしょう。
これらの要因は、障がいを持つ方が直面する就労環境の課題を浮き彫りにし、社会全体での理解と対策の必要性を強調しています。
障がい者雇用における課題とは

障がい者雇用においては、障がいを持つ方・企業側の双方が考える課題が存在します。具体的にどのような課題が存在するのか、代表的な例を見ていきましょう。
企業と障がい者間の認識のズレ
企業と障がい者の間には、職場での役割や期待に関する認識のズレが存在します。企業は障がい者雇用を推進するものの、具体的な職場配慮やサポート体制の不足、コミュニケーションの課題などが挙げられるでしょう。一方で、障がい者は仕事を通じて社会参加を望んでいますが、職場環境や人間関係の構築に困難を感じることがあります。
注意
実際に、障がい者とその他の従業員の間でコミュニケーショントラブルが発生する事例も報告されており、お互いに認識をすりあげながら適切な配慮をする必要性が報告されています。
希望年収と実際の年収のギャップ
障がい者が希望する年収と実際に受け取っている年収の間にはギャップが存在します。厚生労働省の調査結果によると、障がい者の平均年収は健常者に比べて低く、これが「障がい者雇用では生活できない」という声の一因となっているのです。このギャップは、障がい者のスキルや経験を活かした適切な職場配慮と労働条件の不一致から生じています。
企業側としても「業務の切り出し」や「適正・能力が発揮できる仕事への配置」に課題を感じている場合が多く報告されています。その他にも「他の従業員とは評価の基準が異なる」という点に課題を感じている企業もあるようです。
障がい者の年収向上のための対策

前述のような課題に対して、障がい者年収を向上させるためにはどのような対策が考えられるでしょうか。ここでは、2つのポイントを簡単に解説します。
障がい者雇用におけるサポート体制の強化
障がい者が安定して高収入を得るためには、職場でのサポート体制の強化が不可欠です。これには、適切な職場環境の整備、障がいに応じた作業ツールの提供、柔軟な労働時間の設定などが含まれます。また、障がい者自身がスキルアップできるような研修や教育プログラムの充実も重要です。
労働市場における障がい者のポジショニング
労働市場での障がい者のポジショニング改善には、国や企業、社会全体での取り組みが求められます。障がい者がその能力を最大限に発揮できるような職場環境の整備、障がい理解の促進、障がい者雇用に関する正しい情報の普及などが効果的です。また、障がい者の就労支援を行う専門機関との連携も、労働市場におけるポジショニングを改善するためには欠かせません。
まとめ - 障がい者の年収問題への理解を深めよう
障がい者の年収問題に対する理解を深めるためには、障がい者が直面する現実とその背景にある複雑な課題を正しく把握することが必要です。障がい者の経済的自立を支えるためには、社会全体での意識改革と具体的な支援策の検討が欠かせません。
ポイント
障がい者の年収問題は、多くの企業にとって無視できない大きな課題です。この記事を参考に、障がい者の年収問題への理解 を深めましょう。
更新情報
初回公開:2025年05月13日
最終更新:2026年04月06日
この記事で扱ったテーマ
障がい別の年収差
障がい者雇用の課題
年収向上の対策
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参考1: