ADHD(注意欠如・多動症)とは?|特性や治療方法を徹底解説

コラム|求職者様向け

2025/12/11

 

この記事では、ADHD(注意欠如・多動症)を中心に、主な特性、診断を受ける方法、治療法、心理療法、働くうえで受けられる支援までを取り上げ、誤解や偏見が生じないよう配慮しながら、できるだけ分かりやすく解説します。



【この記事の目次】

ADHD(注意欠如・多動症)とは?|特性や治療方法を徹底解説


「ADHD」「注意欠如・多動症」という言葉で検索する人の多くは、単に名称の意味を知りたいだけでなく、実際にどのような特性があるのか、日常生活や仕事の中でどのような困りごとが起こりやすいのかまで知りたいと考えています。さらに、発達障害との関係、診断の流れ、治療方法、大人になってから気づくケース、仕事や就労支援との関わりなど、幅広い情報を求めている人も多いでしょう。


ADHD(注意欠如・多動症)とは?


ADHDのイメージイラスト


説明


ADHD(注意欠如・多動症)は、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の一つとなります。ADHDの有病率は報告により差はありますが、学齢期の小児の3~7%程度と言われています。ADHDのある子どもは家庭・学校生活で様々な困難をきたすため、環境や行動への介入や薬物療法が試みられています。ADHDの治療は、人格形成の途上にある子どものこころの発達を支援する上でとても大切なことになります。


ADHD(注意欠如・多動症)の症状


病気に悩む女性をイメージした画像


大人のADHD(注意欠如・多動症)って?


大人のADHDは、大人になってから初めて出現するわけではありません。 不注意、多動性、衝動性という3つの症状に、子どものころから悩んでおり、多くの人は自分なりの工夫や対策を考え抑えようとしておりますが、状況が改善せず大人になり、上手に不注意、多動性、衝動性と付き合うことが出来ず悩んでいる場合があります。
日常の活動(たとえば、掃除にかかる時間、歩くスピードなど)すべてにわたる能力や行動であるパフォーマンスが落ち、なんとなくいつもの自分と違っていると思いながら気のせいだと判断して、自分が病気であることにはまだ気づいていない場合もあります。


ADHD(注意欠如・多動症)の特性


大人のADHD(注意欠如・多動症)としては以下のようなことが多くみられます。



  • 「必要なものを忘れてしまう」

  • 「よく物をなくしてしまう」

  • 「単純なミスが多く、怒られてしまう」

  • 「決められた期限内に仕事がやり遂げられない」


といった症状から自分自身がADHDではないかと疑い、受診することによって診断されるケースが多くあります。大人のADHDの特徴として「不注意優勢型」が多くみられます。発達障害であるADHDは幼少期からその症状が現れており、12歳頃までにはっきりと出現するといわれています。


ポイント 「不注意優勢型」の場合、他の子供にもよくある行動なため、学校生活や家庭においても問題とならないことが多くあります。家族や先生、周りの友人などがサポートし、症状をうまくカバーすることによって、大きな問題にならず、気づかずに大人になっている場合もあります。社会人となり、自分自身の責任によって行動し働かなければならないようになると、ADHDの不注意の部分が明らかとなり、困る場面が多くなります。
混合型である場合には、幼少期に落ち着きがなく多動の症状がみられることがありますが、大人になると減ってくる傾向にあります。そのため多動の部分が目立たなくなることで、不注意の部分が明らかになることもあります。多動性-衝動性の症状として、常にそわそわしており、落ち着きのなさを感じることがあります。また、重要なことを独断で決めてしまうようなこともあります。


ADHD(注意欠如・多動症)は発達障害?


ADHDの悩んでいる様子のイメージ


ADHD(注意欠如・多動症)は、発達障害の一つです。主な特性として、「不注意」「多動性」「衝動性」があり、人によってその現れ方や程度は異なります。たとえば、不注意による忘れ物やケアレスミス、多動性による落ち着きのなさ、衝動性による思いつきでの発言や行動などがみられることがあります。こうした特性は本人の努力不足によるものではなく、自分でうまくコントロールすることが難しい場合もあります。そのため、学校や職場、家庭などの日常生活の中で困りごとにつながることがあります。


ADHD(注意欠如・多動症)の診断を受けるには?


診断を受ける時をイメージした画像


ADHD(注意欠如・多動症)は、生まれつきのものと考えられており、乳幼児の頃に診断をつけることは難しいです。ADHD (注意欠如・多動症)の乳幼児期に見られる特徴として、ベビーベッドの中でじっとせず、活発に動き、あまり眠らず、よく泣くなどがあげられていますが、それは活発な子どもによく見られることから、ADHD(注意欠如・多動症)と診断されることはなく、成長とともに落ち着いていけば、問題ありません。
ADHD(注意欠如・多動症)としての特徴がみられるようになるのは、学童期となり受診や診断のタイミングもこの頃が一番適しているといわれております。


注意


不注意や多動・衝動性の傾向により、決まり事を守れない、忘れ物・無くし物が多い、友達と仲良く遊べない、順番を守れない、授業中に歩き回ったり騒いだりするなどの行動を起こし、何度注意しても改善されないようならADHD(注意欠如・多動症)の可能性 があります。
ADHD(注意欠如・多動症)の診断は、単独で診断ができるような医学的検査はなく、問診や行動観察、心理検査などを通し総合的に行います。生育歴・既往歴・家族歴や、子どもが自宅や学校でどのような生活を送っているのかなどの聞き取りなどを行います。


病院の探し方


自宅や勤務先などから通院可能な距離にある精神科や心療内科を探すなどの方法があります。医療機関が発達障害の診療をしているか、発達障害の専門医がいるかは、各医療機関に電話で問い合わせて確認します。
発達障害を持つ人のなかには、信頼できる医師に出会えず、複数の医療機関を転々とする人もいます。信頼でき、自分に合う医師を探すために、医療機関を変えるのはひとつの方法であり、間違った方法ではありません。


ADHD(注意欠如・多動症)の治療法は?


病院で診察を受けている際のシーンの画像


薬物療法


薬物療法は、ADHD(注意欠如・多動症)の症状を和らげることを目的として、医師の判断のもとで薬を使用する治療方法です。主に、不注意や多動性、衝動性といった中核症状の改善を目指し、日常生活や仕事、学習における困りごとを軽減することを目的としています。
薬物療法は、ADHDそのものを治すものではありませんが、症状をコントロールしやすくすることで、環境調整や心理療法などの支援が効果的に行えるようになる点が特徴です。治療は個人の症状や生活状況に応じて慎重に進められ、継続的な診察を通じて効果や状態を確認しながら調整されます。 薬の使用については、必ず専門の医師と相談しながら進めることが重要です。


ADHD(注意欠如・多動症)心理療法


心理教育


心理教育とは、大人のADHD(注意欠如・多動症)について、症状や特性を医学的・心理学的な観点から学び、自己理解を深めるための支援です。診断後の治療の初期段階で行われることが多く、その後の心理療法や環境調整を進める上での基盤となります。心理教育では、不注意や衝動性が脳機能の特性によって生じることや、大人になってから仕事や対人関係で困りやすくなる理由について具体的に説明されます。
また、自身の生活や就労場面を振り返り、どの特性がどのような困難につながっているのかを整理していきます。医師や公認心理師などの専門職が、面談や資料を用いて行うことが一般的で、ADHDと向き合いながら現実的な対処を考えるための重要な支援です。


環境調整


環境調整は、ADHD(注意欠如・多動症)を持つ人が、生活しやすいよう周囲の環境を工夫することを指します。 例えば、忘れ物がないように次の日学校に持っていく物リストを作り、親子で一緒に確認する、授業中に刺激を受けにくい席にするなどがあげられます。


認知行動療法


認知行動療法は、「認知」と「行動」に働きかける心理療法となります。「認知療法」「行動療法」を合わせた治療法を指します。 認知療法とは、考え方の癖や思考の偏りへの気付きを促す治療法のことです。 自分自身に対する理解を深め、心のバランスを正しい状態していく治療法となります。


ADHD(注意欠如・多動症)でも支援を受けながら働ける?


病気の方が支援が受けながら働けることを安心できるイメージの女性の画像


就労の種類


就労継続支援A型事業所


就労継続支援A型事業所とは、一般企業などでの就労が難しい方に対して、雇用契約を結んだうえで就労の機会を提供する、障害者総合支援法に基づく福祉サービスです。利用者は、働いた対価として賃金を受け取ることができます。


就労継続支援B型


就労継続支援B型事業所とは、就労継続支援B型のサービスを受けられる(働ける)場所のことです。 自分の出来る範囲から始めることができるなど、サポートを受けられる事業所です。


一般企業の障害者雇用枠


障がいの有無に関わらずどのような人であっても職業選択ができるようにと国が障がい者雇用対策を進めており、民間企業の法定雇用率は2024年4月に2.5%、2026年7月に2.7%へ引き上げ予定です。(2026年4月時点) そのため、障がい者雇用枠では一人ひとりの状況や特性を配慮した上で採用が行われます


まとめ


ADHD(注意欠如・多動症)は、不注意や多動・衝動性といった特性が日常生活に影響を与える発達障害のひとつです。子どものころから症状がみられるものの、周囲のサポートによって気づかれないまま大人になり、社会に出てから困りごとが増えて初めて受診につながるケースも少なくありません。
診断には専門医による問診や行動観察が必要で、治療方法には薬物療法だけでなく、心理教育・環境調整・認知行動療法などさまざまなアプローチがあります。自身に合った方法を選び、特性とうまく付き合っていくことが可能です。


また、働き方についても、A型・B型事業所や障害者雇用枠など、サポートを受けながら働ける環境が整ってきています。無理をせず、自分に合う支援や職場を見つけることで、より安心して日常生活や仕事に取り組めるようになります。 ADHDは決して珍しいものではなく、正しい理解とサポートがあれば、自分らしく生活し働いていくこと ができます。一人で悩まず、専門機関や支援サービスを上手に活用していきましょう。



更新情報


初回公開:2025年12月11日


最終更新:2026年04月08日




この記事で扱ったテーマ



ADHD(注意欠如・多動症)


治療方法


診断・治療・就労支援





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