精神障害(精神疾患)の診断を受ける方法とは?休職の流れ・診断書のもらい方も解説

コラム|求職者様向け

2025/12/25

 

精神障害(精神疾患)かもしれないと感じたときは、まず精神科や心療内科などの医療機関に相談することが大切です。この記事では、診断を受ける流れ、休職手続き、診断書のもらい方、傷病手当金の申請方法をわかりやすく解説します。



【この記事の目次】

精神障害(精神疾患)について、精神科医はどうやって診断しているのか?
休職の流れ・診断書のもらい方も解説


精神障害(精神疾患)とは?


メンタルヘルス・精神疾患をイメージした画像


説明


精神障害(精神疾患)は、疾患により精神機能が障害され、それが日常生活や社会参加に困難をもたらしている状態を指します。病状が深刻化すると、判断能力や行動のコントロールが著しく低下することがあります。精神障害(精神疾患)に対する正確な知識が普及していないこともあり、精神障害(精神疾患)の存在だけで誤解や偏見、差別の対象となりやすく、社会参加が妨げられることがよくあります。


精神障害(精神疾患)の種類


精神障害(精神疾患)にはさまざまな種類があります。ここでは主な精神障害(精神疾患)を紹介します。



  • 統合失調症 ・気分障害(躁うつ病、うつ病、躁病)

  • 神経症・ストレス関連障害

  • アルコールなどの依存症 ・認知症 ・パーソナリティ障害


精神障害(精神疾患)の診断基準


ポイント


精神障害(精神疾患)の診断は、国際的な診断基準に基づいて行われます。精神障害(精神疾患)の診断には、主に世界保健機関(WHO)が発行する『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)と、アメリカ精神医学会が発行する『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)の2つの主要な基準が使われています。ICDは広範な疾患を網羅していますが、DSMは精神障害(精神疾患)に特化しています。


DSMは、アメリカ精神医学会が出版している精神障害(精神疾患)の診断基準・診断分類であり、正式名称は「精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」です。略してDSMと呼ばれています。


このマニュアルは、精神医学の研究や治療を行っている専門家に向けて、精神障害(精神疾患)に関する基本的な定義や診断のための基準を提供しています。DSMはもともとアメリカで開発されましたが、現在では国際的に広く利用され、日本でも精神障害(精神疾患)の診断に使用されています。


精神障害(精神疾患)の症状


統合失調症


被害妄想や幻聴、興奮、思考の脈絡の乱れ、感情の平板化、そして意欲や自発性の低下などの症状が見受けられます。この病気は主に思春期や青年期に発症しやすく、その経過は長期にわたるため、福祉的なサポートが必要な場合があります。薬物療法などが症状の改善に役立ちますし、再発予防のためには適切な薬物の服薬が有効です。


気分障害(躁うつ病、うつ病、躁病)


うつ状態では、憂うつな気分や意欲の減退、自責的で悲観的な考えが見られ、不眠や食欲低下などの症状も現れます。一方、躁状態では、爽快気分、過剰な活動性、誇大的な考え、浪費や性的逸脱などの問題が生じることがあります。


この病気には薬物療法が有効で、再発を防ぐためには服薬や精神療法が効果的です。特にうつ状態では自殺の危険があるため、注意が必要です。


神経症・ストレス関連障害


神経症やストレス関連障害にはいくつかの種類があります。



パニック障害: 強い不安が急に現れ、動悸や呼吸の困難感などが伴います。


恐怖症: 特に対人場面などへの強い恐怖感があり、これが日常生活に支障をきたすことがあります。


強迫性障害: 何度も確認しないと気が済まないなど強いこだわりを持つ障害です。


心的外傷ストレス障害(PTSD): 犯罪被害などを契機として被害場面が急に思い出され、それを想起できる場所を避ける傾向が見られる障害です。



アルコールなどの依存症


アルコールや覚せい剤などを自分の意志だけでは断つことが難しく、それが身体的な健康や社会的な生活に問題を引き起こし、また周囲にも大きな影響を与える状態です。


認知症


脳の著しい障害、たとえば脳萎縮などによって引き起こされ、それによって記憶力や判断力が低下する状態です。この状態では、被害妄想や幻視、夜間の興奮などの症状が現れることもあります。


パーソナリティ障害


著しい性格の偏りによって、物事の受け取り方や対人関係の取り方、感情や衝動性のコントロールに障害が見られる状態です。このような特徴があることで、本人や周囲の人々に苦痛や困難をもたらすことがあります。


精神障害(精神疾患)かも?と思ったら


精神障害の診察を受けるイメージ画像


医師に相談し、診断を受ける


精神障害(精神疾患)の診断や治療は精神科や心療内科で行われます。 病院を受診すると、専門的な治療や精神科訪問看護など、継続的なケアが提供される可能性があります。
初診では、いつからどのような症状が出ているか、仕事や生活への影響、睡眠や食欲の変化などを整理して伝えると相談がスムーズです。また、オンライン相談を行っているクリニックもありますので、病院への不安がある場合は考慮してみてください。
ただし、病院受診には費用がかかりますので、気軽に相談したい場合は行政などの無料相談窓口も利用すると良いでしょう。


地域の保健センター・保健所に相談する


保健所や精神保健福祉センターは、地域住民の心と身体の健康増進を担当する行政機関です。これらの機関は各都道府県や自治体に設置されており、誰でも無料で心や身体に関する相談ができます。


通常は電話や面談を利用して相談が行われますが、一部の自治体では自宅へ訪問してくれるサービスも提供されています。市町村によっては、対応時間や悩み別の相談窓口が定められていることもありますので、お住まいの地域の保健所や精神保健福祉センターに直接確認してみることがおすすめです。


もし精神障害(精神疾患)で休職することになった場合にするべきこととは


休職をイメージした画像


休職までの流れ



受診から休職までの流れ



  • 受診 診断書提出 休職 療養 手当金 復職調整



1. 心療内科・精神科の受診


心療内科・精神科を受診し、医師から診断書を作成してもらいます。診断書は、受診当日に発行され、ご自宅に郵送されることができます。


2. 診断書の提出


上司や人事総務部などに診断書を提出します。直接提出が難しい場合は郵送も可能です。


3. 休職手続き


休職に入るために、できるだけ即日で休職手続きを行います。必要な手続きや引き継ぎがあれば、最低限のみ行い、速やかに休職に入ります。


4. 休職中の療養と診察


休職中は、自宅でしっかりと療養しながら、最低でも月に一度の診察を受けるよう心がけます。


5. 傷病手当金の申請


休職中は月ごとに傷病手当金の申請を行います。これにより、健康保険から手当金が支給され、経済的なサポートを受けることができます。


6.復職調整


主治医の許可が得られれば、復職に向けて職場と調整を行います。患者さんの希望によっては、退職や転職といった選択肢も検討されます。




休職手続きに入る前に確認すべきこと


休職を検討している方は、まず会社の休職制度を確認することが大切です。症状が疑われる場合、以下の点を事前に確認しておくと良いでしょう。



休職手続き前に確認すべきこと


休職が可能かどうか: 休職制度は法的に義務づけられていないため、職場によっては休職ができない場合もあります。事前に確認しましょう。


休職期間: 休職が可能な場合、最長何ヶ月まで休職できるかを確認し、休職期間終了後の復職や退職に関する方針も確認しておきましょう。


休職中の給与支給: 休職期間中の給与や手当の支給については企業によって異なります。確認しておくと安心です。給与が支給されない場合は、傷病手当金の利用も検討できます。


社会保険料の納入: 休職中でも社会保険料は免除されません。休職期間中の社会保険料の納入方法についても確認しましょう。


会社との連絡について: 休職中の会社との連絡方法や担当者とのやりとりについても決めておくと良いです。休息が重要な時期でもありますが、必要な連絡事項がある場合は予め取り決めておくと良いでしょう。



これらの情報は、休職に際してスムーズな手続きを進めるために役立ちます。


診断書をもらう


診断書とは


休職するためには、まず医師の診断書が必要です。
診断書は、患者の症状や病名、治療内容、治療期間などを証明する医師によって作成される書類です。
心の病気の場合も同様に、医師が症状や治療に関する情報を記載します。患者が正当な理由で仕事等を休む必要があることを示すために利用されます。


診断書の発行方法


診断書の取得方法は、各施設ごとに異なります。以下は一般的な方法ですが、具体的な手続きは施設によって異なる可能性があります。


・診察時に医師に依頼する:通常、診察時に医師に診断書の発行を依頼することができます。診察が必要な場合、予約や受付で診断書の発行について伝えると良いでしょう。


・診断書の発行専門の窓口を設置している:一部の医療機関や病院では、診断書の発行に特化した窓口が設けられていることがあります。これにより、迅速に診断書を取得できる場合があります。


どちらの方法も、遠慮せずに受付、看護師、または医師に問い合わせて具体的な手順や取得方法を確認しましょう。また、診断書の用途によって必要な情報や記載内容が異なることもあるため、発行を依頼する際にはその旨を伝えるとスムーズです。


診断書の発行料金・費用


診断書の発行には医療保険の適用がなく、自費での負担が必要です。費用は医療機関によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。



医師の診断書の一般的な費用目安




  • 通常の診断書: 2,000円~3,000円 前後


    内容が複雑な診断書:3,000円~6,000円 前後


    障害年金申請など細かな記載
    が必要な場合の診断書:
    10,000円 前後





費用は内容や発行にかかる手間によって変動することがあります。特に障害年金申請など、詳細な記載が必要な場合は、高額な費用がかかることもあります。


診断書の発行を依頼する際には、費用に関しても受付や医師に確認しておくと良いでしょう。遠慮なく料金について尋ね、明確な了解を得ることが重要です。


傷病手当金を申請する方法とは?


注意


休職期間中の給与支給の有無は会社によって異なります。
職場側は休職期間中の給与支給義務はありません。休職中の給与に関しても職場ごとの規定で定められているため、一切給料が出ない場合もあれば、場合によって一部が支給される場合などさまざまです。そのため、事前に会社に規定の確認を取ることが大事です。


傷病手当金とは


「うつ病での休職は基本無給」と知ると不安になるかもしれませんが、社会保険に加入しているなら大きな心配は要りません。社会保険に入っている方の場合、休職の際に健康保険による「傷病手当金」の申請ができます。


傷病手当とは?


各健康保険が設けている、病気やけがで仕事を休んでも給与が支給されない場合に、支給される手当金制度です。
傷病手当金制度でもらえる手当の金額は、 給与(標準報酬月額)の3分の2とされています。つまり、月給が30万円の場合は、傷病手当金は20万円程度となります。また、傷病手当金が支給される期間には上限があり、 最長で1年6ヶ月となっています。


傷病手当金の申請条件


傷病手当金の「支給を受けられる要件は、以下のようになっています。



休職までの日数と条件



1日目×

2日目×

3日目×

4日目×




条件:
[連続する3日(4日以上仕事不可)]

[休職期間中に給与が不支給]







  1. 1.業務外の理由で病気やけがをし、その療養のために休業が必要であること

  2. 2.仕事に就けない状況であること

  3. 3.連続する3日間を含み、4日以上仕事ができていないこと

  4. 4.休職期間中に給与が支給されていないこと


傷病手当金の申請の流れ


傷病手当金の申請のイメージ画像


傷病手当金を申請する際は、まず支給対象となる条件を確認し、必要書類をそろえることが大切です。申請書には本人だけでなく、勤務先や医師による記入が必要な項目があります。提出後は健康保険組合などで審査が行われ、内容に問題がなければ支給が決定されます。傷病手当金の支給条件や申請方法は、加入している健康保険組合・協会けんぽ、勤務先の運用によって異なる場合があるため、申請前に確認しましょう。



  1. 1. 業務外の病気やけがで仕事ができなくなったと職場に報告する

  2. 2. 健康保険のWebサイトから傷病手当金支給申請書をダウンロードする

  3. 3. ご自身で「被保険者用記入用紙」に記入を行い、かかりつけ医が「療養担当者用記入用紙」に記入する

  4. 4. 職場側に「事業主用記入用紙」を記入してもらう

  5. 5. 規約に沿って必要書類を用意し、加入中の健康保険に支給申請を行う


まとめ


休職に対する不安や迷いは理解できます。しかし、大切なのはその不安を抱えたまま一人で悩まず、周りのサポートを受けることです。復帰に向けて検討する際に、制度や支援を活用することが役立ちます。医師に診断書を申請し、十分な休養期間を確保することも、社会復帰への一つの有益な手段となります。周囲のサポートを頼りに、自分のペースで無理なく進めることが大切です。



更新情報


初回公開:2025年12月25日


最終更新:2026年04月10日




この記事で扱ったテーマ



精神障害(精神疾患)の診断


休職の流れと診断書


傷病手当金の申請方法





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