大人がSSTトレーニング(ソーシャル スキル トレーニング)を受ける方法とは? | その効果も含め解説
コラム|求職者様向け
2026/01/09
大人向けのSSTトレーニング(ソーシャルスキルトレーニング)の内容や対象者、期待できる効果について解説します。受けられる場所や費用の目安もあわせて紹介し、受講方法をわかりやすくまとめています。
【この記事の目次】
大人がSSTトレーニング(ソーシャル スキル トレーニング)を受ける方法とは? | その効果も含め解説
大人向けのSSTトレーニングとは?

説明
ソーシャルスキルは、他人との関係で目標を達成するための適切で有効な行動や思考の総称です。簡単に言えば、「他の人との接し方やコミュニケーションのスキル」です。 「SSTトレーニング(ソーシャル スキル トレーニング)」とは「Social Skills Training」の頭文字をとった略称です。
このトレーニングは、対人的な問題行動や心理社会的な課題を抱える人たちに対して、体系的にソーシャルスキルを教えるプログラムのことです。
ソーシャルスキル・トレーニングでは挨拶やコミュニケーションだけでなく、歯磨きや薬の服用などの日常生活スキルも大切にされます。取り組むアプローチは様々ですが、SST普及協会によると、これらのスキルは広範かつ包括的なものと見なされています。
ポイント
社会でこのようなスキルが求められる場面は多いですが、全ての大人がこの能力を持っているわけではありません。また、仕事の性質によっては高度なスキルが必要ないこともあります。
習得には、育った環境や学校、家庭などが影響しますが、個人の持つ個性も大きな要因です。そのため、ソーシャルスキルが未習得であることは、親のしつけ不足だけに起因するものではありません。大人になってからでも、これらのスキルを身につけることは可能です。
大人向けのSSTトレーニングの対象とは?


SSTトレーニングの対象は、自分の気持ちや考えをうまく伝えたり、他人の気持ちを理解することが難しく、それが原因で人間関係が苦手な障害のある人々です。
このトレーニングは、発達障害や精神障害を抱える方に対して主に行われることが多い方法です。特に、統合失調症やうつ病を患っている方に対しては、治療的な観点からSSTトレーニング(ソーシャル スキル トレーニング)が導入されることがあります。適切なストレス対処法の提供などがその一例です。
このスキルは子供から大人まで幅広い年齢層を対象にしています。 大人に対するSSTトレーニングは、就労支援事業所などで行われます。大人に対するトレーニングメニューは、職場で発生する問題に焦点を当て、質問や依頼、断り方、質問に対する回答などのトレーニングが行われます。これにより、コミュニケーション能力が向上し、社会での適応や職場での業務進行がスムーズになります。
大人向けのSSTを受けるメリットとは?
大人がSSTトレーニングを実践するメリットは、社会生活における悩みや問題の解決に役立ち、生活の質(QOL)向上に寄与します。同時に、発達障害や精神疾患の進行を防ぎ、二次障害の発生を防ぐためにも効果的です。 以下はその具体例です。
職場の人間関係の円滑化: コミュニケーションスキルを向上させ、職場での人間関係を良好に保つ助けになります。
薬の適切な服用: 定期的な生活スケジュールや日課の中に薬の服用を組み込む方法を教え、健康状態の維持を支援します。
適切な断り方の習得:嫌な状況にきちんと断る方法を学び、ストレスや負担を軽減することが可能です。
大人向けのSSTトレーニングでは基本的なスキルを習得した上で、様々なケーススタディを通して応用力を高めます。 これにより、自分なりの問題解決策を見つけ、向上したコミュニケーションやストレス管理のスキルが身につきます。
大人向けのSSTのトレーニング内容とは?
基本的にはソーシャルスキルの内容は年齢によって異なるため、SSTトレーニングを開始する際には、対象者がどの程度のスキルを持っているかを確認する必要があります。さまざまな方法がありますので、対象者の年齢やスキルの程度に応じて選択するよう心がけましょう。以下では、大人が対象の代表的なメソッドを紹介します。
ロールプレイ

実際の生活や職場で直面する悩みや困難な状況を想定し、適切な対応方法を練習する方法で、ソーシャルスキルのトレーニングとして非常に効果的です。指導者と複数の参加者が関与し、参加者は想定された状況で相手役を演じます。ロールプレイの後には、良かった点を褒めることで、個々の強みを引き出すことができます。さらに、他の参加者もこれを参考にし、同様の行動を身につける可能性があります。
ディスカッション・ディベート

自分と他の人との価値観や考え方の違いに気づくための効果的な手段です。違いを理解するだけでなく、自分の意見を表明し、他者の意見を聞くことで、協力の姿勢が身につくでしょう。特に対象者の年齢が低い場合には、興味深いテーマを取り上げたり、参加人数や時間を工夫することで、より効果的な結果が期待できます。
共同行動

共同行動とは、特定の目標や目的を達成するために、他の人と協力して相談し、役割分担を決めたり助け合ったりしながら、実践的な社会生活に必要なスキルを身につける方法です。
大人向けのSSTトレーニングを受ける方法とは?

大人が対象のSSTトレーニングを受けたいと思った場合、どのような場所で受けることができるのでしょうか。またトレーニングの費用はどのくらい必要なのでしょうか。
大人向けのSSTトレーニングが受けられる場所
- 精神科・デイケア
障がい者就労支援施設
障がい者生活支援施設
大人が対象のSSTトレーニングは、医療機関や福祉施設、就労支援の場、学校、職場など、さまざまな場所で提供されています。 大人向けの場合、以下のような具体的な場所で行われています。
なかには、就職支援に特化したコミュニケーション能力向上、生活能力の安定をサポートする取組もあります。 受講条件がある場合もあるので、希望する場合は問い合わせてみることを推奨します。
大人向けのSSTトレーニングを受ける費用
SSTトレーニングの料金は、運営主体が民間か公的な機関かによって大きく異なります。例えば、若者地域サポートステーションや地域活動支援センター、就労・生活支援センターなどで実施される場合、障害のある人を支援することが目的であるため、無料で受講できることもあります。
注意
一方で、民間の医療機関や教育事業者が提供する場合は、トレーニングの内容によっても異なりますが、1回あたりの受講料は5,000円から10,000円程度のケースが一般的です。
一般的なSSTトレーニングの一般的な費用目安
公的機関・福祉サービス:0円~数千円
医療機関(精神科など):0円~数千円
民間の事業所: 5,000~10,000円 前後
まとめ
社会で暮らす中で、ソーシャルスキルは不可欠です。特に障害のある人は、社会や職場での課題に対処するために、相手の気持ちを尊重しつつ自分の思いを伝えるコミュニケーションスキルを身につけることが重要です。 通常、一般の人は家族や周囲の人との関わりの中でソーシャルスキルを学びますが、発達障害や精神障害のある人は、このスキルを身につけることが難しいことがあります。
ポイント
こうした課題は、SSTトレーニングを早期に実践することで予防・改善が期待できます。大人向けのSSTは、医療機関や就労移行支援事業所などで広く提供されています。 「人との関わり方に不安がある」「職場でのコミュニケーションを改善したい」と感じている方は、まずは最寄りの精神科や就労・生活支援センターなどに相談してみましょう。 自分に合った支援やトレーニング方法を見つける第一歩になります。
更新情報
初回公開:2026年01月09日
最終更新:2026年04月14日
この記事で扱ったテーマ
SSTトレーニング
コミュニケーション
スキル改善
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参考: