精神障害者の転職で「失敗した」と思ったらどうすべき? | 入社して後悔したケース4選と転職失敗を避けるためのポイントも解説
コラム|求職者様向け
2026/01/30
精神障害者の転職で「失敗した」と感じた際の対処法や、転職後に後悔しやすい事例とその原因を解説します。転職失敗を避けるためのポイントや必要なスキルを理解し、自分に合った働き方を見つけるための参考にしてください。
【この記事の目次】
精神障害者の転職で「失敗した」と思ったらどうすべき? | 入社して後悔したケース4選と転職失敗を避けるためのポイントも解説
精神障害者の転職の失敗例と、それぞれの失敗が発生する理由

説明
精神障害者の方が転職で「失敗した」と感じた際、その後のステップをどう踏むべきでしょうか。精神障害者の失敗例を4つ挙げ、それぞれの失敗が発生する理由を解説します。
精神障害の障害特性が理解されない
事例1
持病で適度に休憩が必要だが、就業場所の移動が多く負担がかかった
解決策
企業の応募段階で自分の特性を理解して、伝達できるようにしておく。また、職場見学で負担が多くなる場所はないかを確認する。

面接や選考段階で十分な情報提供がないまま入社すると、企業が障害特性を把握できず、適切なサポートが行き届かず転職に失敗したと感じてしまう可能性があります。精神障害者の転職活動において、企業が障害特性を理解できないことが失敗の原因となります。 転職前に障害特性や必要なサポートについて率直に伝えることが重要です。選考段階でオープンなコミュニケーションを心がけ、企業との信頼関係を築くことで、入社後のサポートが円滑に進みます。
職場での理解者が少ない
事例2
面接のときはよかったが、実際働いてみると就労場所に障がい雇用の担当者が不在で配慮が不足した
解決策面接時に配慮事項や現場で誰が担当になり、相談したらいいかなどを確認しておく。

転職先で理解者が少ない場合、適切なサポートを受けることが難しく、職場の雰囲気に適応できないことがあります。この結果、頑張って転職活動を乗り越えたにも関わらず「失敗した」と感じてしまうことがあり得ます。これは、企業が障害者への理解を欠いているか、適切な配慮が行き届いていないことが背景にあります。 転職活動時に企業の障害者雇用政策や従業員の声を確認し、理解者の多い職場を選ぶことが大切です。企業の雰囲気や風土に適応できるかを入念に調査し、理解者のいる環境での転職を目指しましょう。
業務内容が障害特性に合っていない
事例3
過去に就いていた職種が不向きなのにまた同じ職種についてしまった
解決策職歴にとらわれず障がい特性に合わせた選択をすることで長く安定して続けることを目標にしてみる。

仕事内容が障害特性に合わない場合、業務遂行が難しく、精神的な負担がかかり転職に失敗したと感じてしまう可能性があります。これは、転職先が個々の障害特性や能力を適切に理解せず、適職に就けなかったことが主な原因です。 転職前に自身の障害特性や能力を十分に理解し、それに合った業種や職種を選ぶことが大切です。キャリアカウンセリングや専門家のアドバイスを受け、自分に合った環境での転職を検討しましょう。
精神障害の影響が強く出て体調を崩してしまった
事例4
気分の波が激しく当初、欠勤しがちになり休職せざるを得なくなった
解決策遅刻や欠勤につながるような体調の波などは事前に報告する。

精神障害の影響が強く、体調を崩してしまう場合があります。企業が柔軟な勤務条件や適切な配慮を提供できなかったことが原因で、このようなことが起きてしまうこともあります。 転職前に企業のサポート体制や柔軟な勤務条件を確認し、障害に対する理解がある企業を選ぶことが必要です。適切なコミュニケーションを通じて、健康な働き方を実現できる職場を見つけましょう。
精神障害者の転職失敗を避けるためのポイント

適切な職場を見つける
精神障害者の方が転職で失敗しないためには、適切な職場環境を見つけることが不可欠です。適応しやすい職場を見つけるために、以下のポイントに注意しましょう。
- 企業の雰囲気をリサーチ :
企業の雰囲気や働き方について事前にリサーチしましょう。企業のウェブサイトや従業員の声を確認することで、職場の雰囲気をつかむことができます。 - 自身の適性を考慮する:
自分の強みや弱み、障害特性に合った職場を見つけることが大切です。自分の適性に合った業種や仕事内容を検討しましょう。 - 面接で質問する:
面接時には、自分にとって重要なポイントについて質問しましょう。職場のサポート体制や雇用環境について具体的な情報を得ることができます。
周囲にサポートして欲しいことを伝える工夫をする
精神障害者が転職で失敗を避けるためには、周囲にサポートして欲しいことを伝えるスキルが必要です。障害者雇用枠での就職を考えている方々にとって、職場での障害特性に対する適切な配慮が行われることは、当然のことだと思われるかもしれません。しかし、上司や同僚など、周囲の全ての人が精神障害の特性を理解しているわけではありません。
ポイント
こうしたときに役立つのが、「ナビゲーションブック」の作成です。自分の特性や必要な配慮を、周囲にわかりやすく共有しやすくなります。「ナビゲーションブック」は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の障害者職業総合センターが推奨するツールで、「就業における得意なこと・苦手なこと」「障害特性」「職業生活での課題」「体調・疲労」「企業への配慮事項」などをまとめたものです。自分の特性や必要な配慮を整理して周囲に伝えるためのツールです。次の図では、実際にどのような内容を記載するのか、主な項目を一覧で紹介します。
ナビゲーションブックの記載項目一覧
基本事項について
1.病名は何か
診断書にある正式な名称を記載します。例)双極性障害などを書きます。

2.現在の症状は何か
治療中の詳細、定期通院が必要であれば、頻度を書きます。

3.就業の有無
就労支援施設などの利用履歴や現在の所属先などについて書きます。

詳細などについて
4.思考や特徴
持病に伴う思考の変動や傾向などを書きます。

5.コミュニケーション
会話の特徴や癖など業務に影響する部分を書きます。

6.そのほか
必要になる道具や服薬中の薬の種類など、影響しそうな部分を書きます。

目的:企業が産業医や保健師と情報共有をして必要な配慮をするため
今回は、どうしてナビゲーションブックが大事で必用なのか説明をして作り方を解説します。
これにより、自身の障害特性や症状を企業に伝えることができ、配慮してもらえる可能性が高まります。「ナビゲーションブック」などのツールを活用し、サポートが必要なことを周囲の人に上手く伝える工夫をしていきましょう。
精神障害者が転職失敗を避けるためのスキルとは

説明
精神障害者が転職で失敗を避けるためには、特定のスキルを向上させることが鍵となります。これらのスキルは、自信をつけ、適切な職場での適応力を高めるのに役立ちます。この章では、転職失敗を避けるために必要なスキルについて解説します。
精神障害者が向上させると良いスキルとは
コミュニケーションスキル
企業で働く上で欠かせないスキルの一つがコミュニケーションスキルです。障害者雇用に限らず、どの職場でも円滑な業務遂行やチームワークを築くために必須のスキルと言えます。コミュニケーションスキルが大切な理由を以下に記載します。 業務が円滑に進行する:仕事において疑問や分からないことが生じた場合、他のチームメンバーや上司と効果的にコミュニケーションを取ることが解決への近道です。明確なコミュニケーションによって、業務の進捗がスムーズになります。
協力とサポートが受けられる:
障害者が抱える課題や急な体調不良に対処する際には、周囲と協力しサポートを受けることが重要です。良好なコミュニケーションを通じて、適切なサポートを得ることができます。 コミュニケーションなどの対人的な問題行動や、心理社会的な課題を抱える人たちに対して、体系的にソーシャルスキルを教えるSSTトレーニング(ソーシャル スキル トレーニング)というプログラムがあります。精神科や就労・生活支援センターなどで受けることができます。受講条件がある場合もあるので、希望する場合はまず問い合わせてみることをおすすめします。
体調管理、健康管理スキル
精神障害を抱える方が向上させるべきスキルの一つは、体調管理や健康管理スキルです。以下のポイントを押さえ、仕事と健康を両立させましょう。
障害の特性を把握する:
自身の障害の特徴や特性を理解することが第一歩です。どんな状況で体調が悪くなるのか、障害が悪化するのかを把握することで、予防や対処策を見つけることができます。
日常的な体調管理:
定期的な健康チェックや、日常的な体調のモニタリングが重要です。体調が安定しているときでも注意深く自身の状態を確認し、変化に敏感になりましょう。
ストレスマネジメント:
精神障害者にとってストレスは体調に大きな影響を与える要因です。適切なストレスマネジメントの方法を見つけ、日常生活でのストレスを軽減することが重要です。
定期的な休息:
長時間の労働や過度なストレスは体調不良を招く可能性があります。定期的な休息やリラックスタイムを確保し、体への負担を軽減しましょう。
これらのスキルを身につけ、日頃から体調・健康管理に努めることで、安定した仕事への取り組みが可能となります。仕事と健康のバランスを保ちながら、精神的な健康を向上させましょう。
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)
「ホウレンソウ」とは、「報告・連絡・相談」の頭文字を取った言葉で、業務上での円滑なコミュニケーション手法です。このスキルは、仕事の進捗や問題解決だけでなく、精神障害者が抱える課題にも適用され、緊急時に効果的なサポートを得るために不可欠です。
上司への報告・成果や課題の共有

(例)今日の進捗は〇〇までです。明日、××を作業します。
業務上で発生したことの伝達

(例)新規の契約の電話がありました。
トラブル発生時などの情報共有

(例)端末が故障して業務に支障をきたしています。
ポイント
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)には、業務を円滑に進めやすくするメリットがあります。ホウレンソウを実践することで、仕事の進捗や課題が共有されやすくなり、周囲と連携しながら業務を進めやすくなります。また、問題を早期に解決しやすくなる点もメリットです。困りごとや業務上の不安を早めに伝えることで、状況が深刻になる前に適切な対応を受けやすくなります。精神的な不調や急な体調変化についても、早めに共有しておくことで、周囲の理解やサポートを得やすくなります。
精神疾患(精神障害)の方の転職活動

精神疾患を持つ方が仕事を探すとき、具体的にはどのような応募方法があるのでしょうか。ここでは支援団体・ハローワーク・転職エージェント・求人媒体などの例に分けて見ていきます。

支援団体
市町村などの障害者就業・生活支援センターや民間団体など

ハローワーク
公共職業安定所(ハローワーク)の障がい窓口や専門支援など
支援団体に相談する
支援団体には地域の「障害者就業・生活支援センター」や民間の就労支援サービスなどがあります。支援の種類は様々で、適性の判断や職業訓練、職場に対するアドバイスなど多岐に渡ります。団体によっては入社後も安定して就労できるサポートを受けられることもあります。
ハローワークに相談する
厚労省が提供する雇用サービス「ハローワーク」では、障害を持つ方のための求人情報が開示されています。求人情報を閲覧できるほか、本格的な入社の前にトライアル期間が設けられる障害者試行雇用や、職場適応援助者によるスムーズに働くための支援なども行われています。登録すれば誰でも無料利用することができるサービスです。

転職エージェント
障がい者雇用などを専門のキャリアアドバイザーの紹介など

求人媒体
障害を持った方向けの求人を扱うサイト
転職エージェントに相談する
転職エージェントとは、専門のキャリアアドバイザーがカウンセリングを通し、適切な求人情報を案内してくれるサービスです。障害を持つ方の就労に特化したエージェントも多く、細やかなカウンセリングで本人の意向や特性などに合わせた職業を提示してくれるほか、入社後のフォローアップなどを行っていることもあります。
障がい者向けの求人を取り扱う求人媒体で仕事を探す
上述したほかにも、障害を持った方向けの求人を扱うサイトなどがあります。求人サイトのメリットの一つは、様々な求人を一度に見られる一覧性があるという点です。どのような種類の仕事があるのか、自分に合う職業は何か、覗いてみるのも良いかもしれません。
まとめ
この記事では転職活動の失敗事例を紹介しつつ、それを回避するための具体的なアドバイスをご紹介しました。 転職活動は大きな勇気が必要な一歩です。転職して「失敗した」と思う事態を避けるためには、周囲のサポートを受けるための工夫や自身の障害特性の把握が重要です。 難しさを感じる方もいるでしょうが、一人で悩む必要はありません。誰かに相談することで、転職活動がスムーズに進むこともあります。 悩み事がある方は、気軽に相談してみてください。これらのサポートが、新たなステップへの一助となることでしょう。
更新情報
初回公開:2026年01月30日
最終更新:2026年04月17日
この記事で扱ったテーマ
精神障害者の転職
転職失敗の事例と対策
障害者雇用と就職支援
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参考: